自閉症の知的障害の原因は不明!特徴は自閉度が上がると重度になる!
ここでは、「自閉症の知的障害の原因と特徴」についてお話します。
脳の器質的な特性による自閉症は、
知的障害を伴う場合と伴わない場合があります。
知的障害の原因は?
知的障害は知能検査(田中ビネー、WISC等)の結果、
知能指数(IQ)70以下とされています。
また、知的障害の8割は原因不明で、残る2割はダウン症候群、
代謝異常・脳の奇形などによる先天性の疾患、周産期による重症の黄疸や仮死分娩や、
出産時の医療事故による脳の圧迫・酸素不足、
乳幼児期の高熱による後遺症などによるものです。
また、妊娠中の過度のストレスや食生活等による妊娠中毒症、
大気汚染などの環境ホルモンの影響も原因となることがあります。
自閉症の知的障害の合併は?
自閉症の人の半数以上は知的障害を伴っています。
自閉症の人の3割くらいが、知的障害を伴わない
高機能自閉症と呼ばれる人たちです。
自閉症の知的障害の特徴は?
「自閉症 重度 特徴」のところでもお話しましたが、
自閉症の程度も様々、知的障害の程度も様々です。
また、自閉度が高くなると知的障害も重度となる傾向がありますが、
中には、知的障害は軽度なのに自閉度が高く、
生活に多くのサポートを必要とする人もいます。
高機能自閉症の人は、言語を獲得して学業成績が良い場合もありますが、
人との関わりには難しさを抱えている場合が多いです。
知的障害を伴わないため、周囲から「変わった人」「性格が悪い」などと思われ、
本人も苦しんでしまう場合が多く周囲の気付きや配慮が大切です。
知的障害が重度だと日常生活能力
(自立機能・運動機能・意思交換・探索操作・移動・生活文化・職業など)に
支障が生じているので、生活全般にわたってサポートが必要となります。
さらに自閉症の場合は、独特の仕方で物事を学んでいくため、
個々の発達の状態、ペースに沿っての療育プログラムが必要です。
ひどい癇癪や多動、こだわりには薬が有効なこともあります。
信頼できる専門家(医師や発達障害者支援センター職員など)のアドバイス
をもとに、乳幼児期から学齢期、成人期、老年期と人生の長きに渡って
トータル的なサポートを必要とします。
それぞれのライフステージに合ったサポートがあって、
はじめて生活が安定します。